富田鈴花・松田好花
INTERVIEW
INTERVIEW
富田鈴花
—— 先日、無事に放送が終わりましたが、番組を見た感想はいかがでしたか
富田「1時間の番組の中、“花ちゃんズ”の2人だけがずっと映っていて、なんだか自分ではない人のように感じて不思議でした。そして改めて、大変ありがたいことだと感じました。演奏面では『secret base 〜君がくれたもの〜』のハモリがとてもステキだと我ながら思いました!ファンの方々の感想を読む機会もあり、素敵な感想を沢山目にしました。本当にありがとうございます!」
—— 今回改めて、開催までを振り返りたいと思うんですが、まずは収録日のことを振り返っていかがですか
富田「とにかくやり切った感がすごかったです。無事に収録が終わってホッとした気持ちにはなっていたんですけど、1日中気が張っていたからなのか、お家に帰ってからもしばらく寝れなかったですね。あと、1人でアコースティックギターと歌のサウンドチェックをしたこととか、初めての経験がたくさんあって、勉強にもなりました。」
—— 当初の開催日(2020年3月3日)から1年以上経ってしまったわけですが、改めて“花ちゃんズ”でライブをやると聞いた日のことは覚えていますか
富田「(2020年2月の)横浜アリーナでの“DASADA”ライブ終わりに2人で呼び出されて。その時は“花ちゃんズ”も今みたいにちゃんとしたユニットって感じでもなくて、『なんだろうねぇ』って思って行ったら、『MTVさんでライブやるよ』って言われて、『えー!?』って本当に驚きました。私は泣きそうになったんですけど、スタッフさんから『泣くのか?』みたいに言われて、『嬉しいじゃないですか!』って言い返したりして(笑)。でも本当に嬉しかったです。」
—— そこからすぐにリハーサルが始まりましたが、コロナウイルス感染拡大の影響で開催直前に延期になってしまいました
富田「最初に思ったのは当選されていた87名の方のことで。きっと当選されたのを知った時は本当に嬉しかったと思うんです。その方たちの気持ちを考えると、心苦しい気持ちにはなっていました。ただ、延期になった上で思ったことなんですけど、どこかでホッとした自分もいて。その時は正直、皆さんに見せるまでの実力にはなっていなかったと思うんです。そういう面では、もっと練習できる時間ができたというのは、良かったのかなって。」
—— その後、すぐに延期の日程が決まるというわけにはいかず、STAY HOME 期間となってしまいましたが、改めてこの期間を振り返っていかがですか
富田「ずっとギターを触っていましたね、やることがなさすぎて(笑)。本当にギターがあってよかったなって感じです。MTVさんでライブをやらせて頂けるって聞いてから、音楽に対してより積極的になりましたし、時間ができたことで、色んな音楽を聞いたり楽器を触ったりすることができて、もっと音楽が好きになりました。STAY HOME 期間中は本当に充実していたと思います。」
—— “花ちゃんズ”として、リモートセッションで『沈黙した恋人よ』の配信もしましたね
富田「3月3日のセットリストには入ってなかったんですよね。どの曲をやろうかなって考えた時に、その時の季節(2020年5月)にも合う爽やかな感じで、けやき坂46・日向坂46の曲の中でも上位で好きって言ってくださる方が多い曲だと思うので、皆さんがよろこんでくれるかなって思って『沈黙した恋人よ』にしました。」
—— STAY HOME 期間を経て、有観客ライブの開催が難しいという判断で、実は9月にスタジオライブとして収録をする予定となっていましたが、松田さんの療養によって再度延期になってしまいます
富田「寝る直前くらいだったんですけど、21時くらいに連絡がきて。収録前日だったので、スタッフさんも準備をしてくださっていたと思うし、申し訳ない気持ちはもちろんあって。ただ、本人の体調が最優先ですし、こういう状況になってしまったからこそ、次はちゃんとできるように頑張ろうって思ってはいました。でもどこかで、本当にできるのかな…、このまま中止になっちゃうのかなって不安もありました。毎日一緒に練習していたので、好花の中でも葛藤があったんだろうなと思うんですけど、長期で療養することが決まって、こういう時こそ2人で支え合っていかなくちゃいけないなって気づかされた時期でしたね、この時期は。」
—— 2回続けて直前で延期になったことで、富田さんの気持ちとしてはいかがでしたか
富田「色んなところでお話もさせて頂いてるんですけど、私はこのライブに懸けていたところがあって。グループの中で活動していると、自分の武器が何なのか分からなくなる時があるんです。こんな機会を頂けることって本当にないと思っていたので、このライブを自分が今出せる全力で頑張って終えることができたら、この後の活動の自信になると思っていましたし、きっと変われると思っていたので、悔しい気持ちは正直ありました。だからこそ、今回無事に収録できたのが今でも夢みたいで…、なんか変な感じです(笑)。」
—— 今回、無事に収録を終えて、気持ち的に変わったことはありますか
富田「結局、自信はまだ全然ついていないんですけど、最初にやると決まった2020年3月の頃と比べた時に、1年以上の時間があったので、歌もギターもここまで伸ばせるんだという自分の可能性には気づけました。収録は本当に楽しかったんですよ。でも収録を終えて、まだまだ課題がいっぱい見つかって、そう思えて良かったなって感じています。今年の8月で加入して5年目になるんですけど、最初のころは経験することも初めてのことばかりなので、単純に楽しいって思ったり、達成感を感じることも多かったんです。ただやっぱり、時間が経つことで新しい経験がどんどん減ってきて、刺激というものがなくなっていることに危機感を感じることもあったんですけど、今回の“花ちゃんズ”のライブを通して、自分はもっと頑張れるものがあるなって思えました。」
—— 放送が発表されてからのファンの皆さんの反応はいかがでしたか
富田「発表されてから、いっぱい『おめでとう!』とか嬉しい言葉を頂いて。たくさんの方が楽しみに待っていてくださったんだなという気持ちが一番にあります。あとは、スタッフの皆さんは昨年のリハーサルからずっと見ていて、前より良くなったとか言って頂けますけど、ファンの皆さんは今回が初見じゃないですか。私が思っている反応とは違うんだろうなと思いますし、これからどんな感想を頂けるのか緊張感がありますね。これが今後の基準にもなりますし。」
—— 今後もギターの練習は続けていかないといけないですね
富田「もちろんです。前からストロークの右手の手首が固いって言われているので、そういう基礎的なところからちゃんとやらないとなぁって思っています。ファンの方からもよく言われるんですよ、『演奏するとき、こうした方がいいよ』とか。言って頂けることが大事だと思いますし、そうなんだって新しい気付きにもなるので、皆さんの意見も大切にして練習していきたいなと思っています。って、ここで話したら、これからいっぱい言われちゃうかも(笑)。」
—— “花ちゃんズ”のライブを経て、日向坂46の活動への影響もあると思いますが、いかがですか
富田「グループ内のユニットってどうしてもその中で完結してしまうことが多いので、こうしてグループの枠を飛び越えて活動させて頂けることが嬉しいですし、“花ちゃんズ”から日向坂46に興味を持ったよって言ってくださる方が一人でもいたらいいなって思います。いや、いることを信じています!あと、MTVさんで放送して頂けたってことが嬉しくて。MTVさんを見られている方って、本当に音楽が好きな方だと思うんです。日向坂46を知らない方も多いと思いますし、そういう方に見られていると思うと緊張するんですけど、こういう子たちがいるんだって興味を持ってもらいたいですね。」
—— 富田さんにとって松田好花さんの存在とは
富田「大きいどころじゃないです。同じオーディションで、同じグループに一緒に入ったのが好花だったから、“花ちゃんズ”としても今ここまで活動することができていると思っています。一人だったらギターも趣味でやっているだけだったと思いますしね。」
—— 今後の“花ちゃんズ”としての目標はありますか
富田「おひさまの皆さんの前でライブをやりたいっていうのはもちろんなんですけど。まだまだ夢の話ですが、野望としては、フェスとかに2人だけで呼ばれる存在になりたいですね。叶えられるか分からないですけど。そのためにも、今よりもっと演奏が上手にならないといけないと思っています。」
—— “富田鈴花”個人としてはいかがですか
富田「今年20歳になったんですけど、30歳になるまでの10年間を大事にしたいです。今までもグループでボイトレに参加することはあったんですけど、練習できることも限られていたんですよね。今回、1対1で練習する機会を頂けたのは成長につながりました。練習は裏切らないっていうのは確実に分かりましたし、本当に歌うことが大好きなので、歌といえば“富田鈴花”と言われるようになりたい気持ちはあります。」
—— ありがとうございます。以上になりますが、最後に言い残したことはありますか
富田「振り返ると怒涛すぎましたね。この前まで同時にチアの練習もやっていたし、今考えると信じられない(笑)。あと最近、私に影響されたのか、父がギターを習い始めて、『まさか 偶然…』を練習しているみたいです(笑)。」
松田好花
—— 先日、無事に放送が終わりましたが、番組を見た感想はいかがでしたか
松田「客観的に、そして意外と冷静に映像を見ていました。見ながら振り返ってみると、『ここ上手くできていたなぁ』とか、『ここのカメラアングルが好み!』といった嬉しい部分はもちろん、小さな改善点も沢山見つかりました。ただ、やはり何よりも出来上がったものを見て、本当にやり遂げることができてよかったという気持ちが一番大きかったですね。」
—— 今回改めて、開催までを振り返りたいと思うんですが、まずは収録日のことを振り返っていかがですか
松田「いろいろ課題も多かったんですけど、やっと収録できて、無事に終えることできたのは本当に良かったなと思っています。」
—— 当初の開催日(2020年3月3日)から1年以上経ってしまったわけですが、改めて“花ちゃんズ”でライブをやると聞いた日のことは覚えていますか
松田「聞いた時の光景ははっきり記憶に残っていますね。(2020年2月の)横浜アリーナでの“DASADA”のライブ終わりに2人で呼び出されて、その時に『MTVさんから“花ちゃんズ”でライブをやらないかという話を頂いているよ』と聞きました。日向坂46として呼んで頂けるだけでもありがたいことなのに、『“花ちゃんズ”だけ!? 』って思ってしまって。まだ1曲しかオリジナル曲もないのにって。本当に嬉しかったんですけど、今より歌もギターも自信が全然なかったですし、焦りしかなかったです。開催日が3月3日とすぐだったので、そこから何度も打合せを重ねて、色んなことを決めていった気がします。『鈴花で“bell(鈴)”だから、好花は“like(好き)”で、イベント名に“Bell & Like”をいれよう』とか。」
—— そこからすぐにリハーサルが始まりましたが、コロナウイルス感染拡大の影響で開催直前に延期になってしまいました
松田「延期になりますって聞いた時は、待っていてくださっている方のことを考えると本当に申し訳ないんですけど…、ちょうどコロナの感染が拡大していった時期だったので、情報を聞くたびにすごく怖いって気持ちがあって、おひさまの皆さんが安全で健康でいられるのが一番だなって思っていたので、正直私はどこかで安心した気持ちがありました。」
—— 毎日練習していた中だったと思うので、急に延期になって気持ちが切れたりはしなかったですか
松田「気持ちが切れるということはなくて、もっと良い状態での“花ちゃんズ”になるように、努力する時間を頂けたのかなと思いました。演奏も自分の中で納得のいくところまで全然できていなくて、もっと練習する時間が増えるって意味では、ポジティブに捉えていたかなって思います。」
—— その後、すぐに延期の日程が決まるというわけにはいかず、STAY HOME 期間となってしまいましたが、改めてこの期間を振り返っていかがですか
松田「実はこの時期にギターをもう1本買って、ずっと練習はしていました。できることが限られていたので、今振り返ると、自分を高める期間だったのかなと思います。それまでの活動は、やるべきことを与えて頂く日々がどうしても多かったんですけど、STAY HOME 期間中はこれをやろうって自分で計画を立てて活動しようと決めていました。中でも、公式メッセージアプリでは動画・音声を配信できるので、そこを上手く使って発信できたら、おひさまの皆さんにも何か伝わるかな、喜んで頂けるかなっていう思いで。ギターもそうですけど、踊ってみたりとか、自分でできることは何かを考えてひたすらやっていましたね。」
—— “花ちゃんズ”として、リモートセッションで『沈黙した恋人よ』の配信もしましたね
松田「リモートでセッションしようって話になった時に鈴花が提案してくれて、私も好きな曲で『神曲!』ってよく言っていたので(笑)、おひさまも喜んでくれるかなって思って、この曲にしたと思います。後日にMTVさんのホームページでも一部を公開して頂いて、嬉しかったですね。」
—— STAY HOME 期間を経て、有観客ライブの開催が難しいという判断で、実は9月にスタジオライブとして収録をする予定となっていました
松田「7月下旬くらいにお話を聞いたのかな、確か。ずっとギターの練習はしていたんですけど、STAY HOME期間が空けてから、アルバムの制作に入って、練習する時間が少なくなっていたんです。制作期間が落ち着いてから練習を再開したんですけど、セットリストも組み直そうって話にもなって、『アザトカワイイ』を入れたりとか、実は結構変えたんですよね。」
—— 改めて本番に向けてリハーサルが始まるわけですが、その時期のことを振り返っていかがですか
松田「セットリストも変わったし、ちゃんと練習しなくちゃいけないってなって、朝から晩までスタジオに籠って練習って日々だったんですけど、根詰め過ぎちゃって、この時期は正直苦しくなっちゃっていました。自分で言うのもって感じなんですけど、すごく真面目に考えるタイプで完璧主義なところもあって。『成長した“花ちゃんズ”を見せられるように頑張ります』って色んなところで発言してきたのに、できていない自分が悔しくて、追い詰めてしまっていましたね。さらにずっと横で鈴花の歌声を聞きながら、自分の歌はまだまだだなって、朝から晩まで毎日考えたりとかしてしまって、楽しむってことができていなかったです。本番に間に合わせなきゃって気持ちが強くなっちゃって。」
—— そこまで思い悩んでいたんですね
松田「ファンの方に『何でもできるね』って言って頂けることが多くて。本当にありがたいことなんですけど、どこかで『そんなことないのに…』って思ったりもして、実際の自分とのギャップを感じてしまい、悩むことがすごく多くて。 “花ちゃんズ”でライブを任せて頂いたからには、ちゃんとやりたいって話は2人でしていて、でもその気持ちとは裏腹に、まだ皆さんに見て頂けるレベルにはなってないよねって話にもなって。だからこそ時間を見つけては練習・練習ってなってしまい、修行みたいな感じになっていましたね。直接の原因ではないと思うんですけど、結果としてダウンしてしまって…。つらかったですね、あの時は。」
—— 収録前日の出来事でしたしね
松田「最初に体調がよくないなと思った時は、頑張りすぎて知恵熱みたいなものが出たのかなとか思っていたんですけど、病院に行ったらその日に即入院って言われて。その時は、そこから長期休業するなんて思ってなかったですし、収録直前のことだったのですごく責任を感じてしまいました。そんな中でも、鈴花はずっと待ってくれていて、中止でもしょうがないはずなのに、MTVさんも延期という判断をして頂けたことに、本当に感謝しています。」
—— 今回無事に収録できて、乗り越えられたような気持ちはありますか
松田「そうですね。今回も私の体調のことがあって、本当にできるのか不安や焦りが大きかったんですけど、いざ始まってみたら、ギターを弾いて歌っていることが本当に楽しいと思えている自分がいたんですよね。昨年の“花ちゃんズ”を振り返った時に、正直つらいことが多かったんですけど、鈴花と目が合う瞬間とか、本当に好きだなっていう気持ちになって。無事に終えられたって事実ができて、安心しています。今でもずっと信じられない気持ちではありますね。」
—— 松田さんにとって富田鈴花さんの存在とは
松田「けやき坂46オーディションのSHOWROOM審査でギターを弾いたんですけど、その時はグループの中でギターをやりたいということじゃなく、あくまで自己アピールの一つとして、ギターもできますってことだったんです。その時に鈴花もギターを弾いていたことから、ユニットを組むことになっていくんですけど、もしギターを弾いているのが私だけだったらこんなことは起こってないと思いますし、ギターもこんなに触ってなかったと思うので、すごい巡り合わせで出会った存在だなと思います。」
—— 今後の“花ちゃんズ”としての目標はありますか
松田「”花ちゃんズ”として、また曲を頂けたら嬉しいなって思いますし、その時にミュージックビデオも制作できたら、なお嬉しいよねって話は2人でよくしていますね。」
—— “松田好花”個人としてはいかがですか
松田「復帰して半年くらい経ったんですが、他のメンバーの活躍を見てると焦ったりもして、おひさまの期待に応える活動ができていないんじゃないかって悩む時もあったんですけど、やっと体調も万全な状態に戻ってきたので、ここからは明るくいきたいと思っています!」