齊藤京子
INTERVIEW about Cover Song

「(They Long to Be) Close to You (CARPENTERS)」

中学の英語の授業で歌ったことがあって、当時から好きな曲でした。MTVさんでライブをやらせて頂くにあたって、洋楽を1曲歌えたらいいなと思っていて、その時に中学生の頃のことを思い出して、選曲させて頂きました。英語詞の曲を歌うのは初めてだったので、難しかったですね。中学の時に覚えていた歌詞が間違っていたりもして(笑)、改めて歌詞を覚えるところから始めました。ファンの方も、1曲目は何かなって考えて見てくださっていると思うんですけど、絶対に思い浮かばない曲ですよね。

「禁区 (中森明菜)」

中森明菜さんの曲はテレビで何回か歌わせて頂いたことはあって、今回もスタッフさんからは別の曲を提案されたんですけど、メディアでまだ歌ったことのない曲にしたいと思っていました。中森明菜さんの曲の中でも「禁区」「少女A」「1/2の神話」のような、強い女性の上から目線の歌詞が好きなんです。弱音を吐かないで自分を持っている、主人公の女性のパーソナルな魅力の部分に惹かれていて、その中でも特にうまく表現できるんじゃないかと思って今回は「禁区」を選びました。

「風に吹かれて (JUDY AND MARY)」

今回、ライブをやらせて頂くにあたって提案された楽曲なんですけど、最初は自分の中に曲が入っていかない感じがあって難しかったです。YUKIさんみたいに表現できないなと思って、中々うまく歌いこなせなかったんですね。セットリストの中で唯一、ポップで可愛らしい雰囲気の楽曲なので、考えていくうちに、YUKIさんをなぞるんじゃなく、いつものようにアイドルっぽく可愛らしく歌おうって決めました。自分なりの表現ができたんじゃないかなと思います。

「LITMUS (緑黄色社会)」

昨年の「MTV LIVE MATCH」で「想い人」を歌わせて頂いて、それをきっかけに歌に対する思いや、もっと勉強したいという気持ちが大きくなって、あの機会を与えて頂いたことは本当に感謝でしかないです。前回は(緑黄色社会のボーカル)長屋さんと一緒に歌わせて頂いたので、1曲を通して一人で緑黄色社会さんの曲を歌ったのは今回が初めてだったんですけど、大切に歌わせて頂きました。難しい曲で、歌ってみて改めて、長屋さんってすごいなと思いました。リスペクトの気持ちでいっぱいです。

「アンコール (YOASOBI)」

YOASOBIさんが大好きなので、自分への目標として、セットリストに入れさせて頂きました。セットリストの11曲の中でこの曲だけ、全編ファルセットで歌いました。聞いた方はいつもと違う印象を受けると思うんですけど、自分の中でも挑戦だったので、歌ってみて本当に難しかったです。体力的にも大変で、この曲だけ歌っている時に腹筋が痛くなりました。YOASOBIさんは全曲が難易度高いんですけど、いつかマスターしたいなと思っています。

「なんでもないや (RADWIMPS)」

私が提案させて頂いたんですが、カラオケで歌っていたとかではなくて、以前に家で少し歌ったことがある程度でした。ただその時に楽しく歌えた記憶があって、楽しいってことは自分が得意な曲なのかなと思っていました。“サビ前は優しく歌って、サビで力を入れるように”みたいな、自分でこういう感じで歌いたいなと考えて、イメージを作っていきました。完全に自己流ではあるんですけど、一番抑揚をつけて歌うことができたんじゃないかなと思います。

「プレイバックpart2 (山口百恵)」

山口百恵さんの中でも特に大好きな曲で、カラオケでもいっぱい歌っていました。今回のセットリストの11曲はすべて違う雰囲気にしたいと考えていて、この曲は特に”やさぐれ感”みたいなものを最大限に出そうと思っていました。「馬鹿にしないでよ」のところも、強くやさぐれた感じで歌ってみました(笑)。山口百恵さんは本当に唯一無二ですね。芯があって、引退のされ方もかっこよくて、すべてが憧れる存在です。

「Teenager Forever (King Gnu)」

曲自体は大好きでよく聞いていました。普段は男性アーティストさんの曲は歌わないんですが、難しい曲を歌いこなしたいというのが目標でもあったので、自分から提案させて頂きました。音域の広さが、高いところは自分の声のファルセットくらいまであって、低いところは限界くらいまで低くて、一人で歌うにはハードな楽曲ではありましたね。ただ、アレンジも原曲とはガラッと変わったことで、歌いやすいテンポをバンドの皆さんと相談しながらリハーサルできて、歌っていて楽しかったです。

「くちばしにチェリー (EGO-WRAPPIN')」

この曲も今回のライブをやるにあたって初めて聞いたんですけど、聞いた時に一番テンションがあがりました。「この曲、絶対に歌いたい!」って思いました。難しい曲なのでとても不安だったんですけど、本番が終わって思い返すと、今回のセットリストの中で、歌っていて一番楽しい曲だったなと思います。間奏のバンドメンバー紹介とか、今まで経験したことのないパートもあって、収録中は緊張してちょっと落ち着かない感じにもなってしまったんですけど、この曲を歌えたことが幸せだなと思っています。

「さよなランド (aiko)」

歌詞の内容が私たちの活動にもリンクするようなイメージがあるということで、セットリストの最後に入れたいと提案頂いたんですけど、歌ってみたら本当に難しくて、「これで大丈夫かな?」という不安がずっと続いていました。スタッフさんとも何度も話し合って、バンドの皆さんとも何度もリハーサルをさせて頂いて、最終的には形になったかなって思っています。お祭りの後の静けさ、ライブが終わった後の最後の余韻みたいな。見て頂いた方に最後、何かが残るような気持ちになって頂けていたら嬉しいです。
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